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084: 霧

まだわからないか」
彼女は微笑みながら静かに言った。

周りを霧が覆い始め、彼女の姿が見えなくなった。

「さかさま」

霧に反響するように聞こえた言葉が頭から離れなかった。
目を瞑ると軽いめまいがする。身体がどこかへ運ばれていくような気がした。

きみは、

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